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2016-07-29 | なかのひと6号

ひと 村越一哲教授

「メディア情報学部記者クラブ」便りNO.14 (配信日:2014/11/24)
メディア情報学部の教員・授業・催し・施設・先輩等々の魅力について、メディア情報学部でマスメディアを学ぶ学生記者が取材し、レポートします。

20141124media_01メディア情報学部の学部長を務める村越一哲(むらこし・かずのり)教授の研究領域は、歴史人口学、記録情報学そしてアーカイブズ学。現在担当している授業は、記録情報概論、記録情報実習、社会と経済の歴史、歴史とコンピュータなどで、学生にとって決して取っ付きやすい分野ではないが、丁寧に、わかりやすく説明してくださる講義には、定評がある。

その村越先生。大学入学時には教員になるつもりはなく、言わばなりゆきだった、と話してくださった。どんななりゆきだったのか。

慶應義塾大学商学部に進んだ村越先生は、当初は金融機関への就職を考えていたという。しかし勉強しているうちに、銀行や証券会社は就職先として自分に向かないと思い、専門課程では産業史分野のゼミを選択した。工藤教和先生から学んだ歴史研究がおもしろくなりそのまま同大大学院商学研究科へ。大学院では、後に文化功労者に選ばれる斎藤修先生から強い影響を受け、歴史人口学に関心を持つようになった。同時に、研究に必要な史料(アーカイブズ)そのものの理解を深める必要を感じ、日本のアーカイブズ学を創始した安澤秀一先生に師事。駿河台大学で教鞭をとるようになったのは、文化情報学部(現メディア情報学部)の初代学部長に就任した安澤先生に誘われたから。いくつかの運命的出会いがあったのである。

熱中していること、趣味は何かをお聞きしたところ、意外な答えが返ってきた。「あえて言うなら研究。知らないことに挑戦するのが面白い」。普段から研究に没頭している姿がうかがわれる。以前は歴史研究がそこまで好きと認識していなかったが、いろいろなことに関わるうちにこれしかないと思うようになったという。特に古い時代に関心があるそうだ。

それに関して興味深いエピソードを一つ。村越先生には、高校生の時に乗りたい車があった。1967年型のボルボ122S。免許を取ったときには、その車は既に生産を終了していた。忘れられないまま、ずっと過ごしてきたが、15年前にインターネットで中古車をようやく探しあて、手にいれることができた。宿願を果たしたわけである。今の車と違い、不便なところもあるが、不便であるからこそ、「今」のありがたみがわかるし、機械を動かしているという実感があって好きなのだそうだ。昔の車と今の車をじっくりと比較することも歴史を知ることに通じる、と教えていただいた。

最後に学生、高校生に対して一言。
「一つのことだけではなく、いろいろなことを勉強してください。そうすることによってはじめて様々な視点から物事を考えられるようになります。歴史に関心のある人もそうでない人も、過去をふり返る方法を歴史から学んでもらいたいと思います。皆さんが自らのアイデンティティーを再構築するときに必ず役に立つからです。」

(瀬戸ゼミ3年 押木智也)

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