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2016-07-30 | なかのひと6号

ひと 井上智史助教

「メディア情報学部記者クラブ」便りNO.33 (配信日:2015/09/01)
メディア情報学部の教員・授業・催し・施設・先輩等々の魅力について、メディア情報学部でマスメディアを学ぶ学生記者が取材し、レポートします。

グラフィックデザイン実習やウェブ制作実習、映像制作実習、デザイン基礎などを担当する井上智史(いのうえ・さとし)助教は、東京造形大学造形学部を卒業後、武蔵野美術大学大学院造形研究科で修士を取得。デザイナー兼大学非常勤講師などを経て、一昨年春に駿河台大学に着任された。

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井上先生のご家族は教師一家で、両親は高校教師、妹は小学校教諭。そのため、デザイナーより大学非常勤講師として活躍するようになった時には「俺にもこれしかないのか」と感じたそうだ。「教育を仕事にしている意識を大切にしている」との先生のモットーは、この”教師の血”によるもののように思える。

在学中は、デザイン事務所で3年間アルバイトをしていたが、たくさん怒られたそうだ。しかし、その3年間の知識と経験のおかげで、今まで仕事ができているという。「若い頃修業に3年間かかると言われると引いちゃうじゃん。でもそれであと20年飯が食えると考えればね」。
「デザインだけでも勝負できないし、コンピューターだけでも勝負できない」。ご自身の特色を井上先生はこう話すが、裏を返すと、状況に応じて両方で勝負できるということだ。デザイン関連の場所ではコンピューターを扱う役を、コンピューター関連の場所ではデザインを扱う役を担うことができる。「自分が持っている技術をどう組み合わせて自分の居場所を作るか、仕事を作るかなんだよね」と語る。

先生の授業を受けて印象に残っているのは、「センスとか才能がなくてもデザイナーにはなれる」という言葉。デザイナーといえば、センスの塊と考える人も多いだろう。筆者もそんなイメージを持っていたため、とても驚いたのを覚えている。「自分にセンスなんかない、感性も悪い、じゃあどうしようってところから始めたほうが、勉強の価値がある。そこからでも、十分戦える」と力強く語る先生。その言葉に救われるデザイナー志望の学生は少なくないのではないか。

井上先生は、「デザインとは基本的に情報を整理すること」であり、デザイナーにならない人にも身につけてほしい技術だと強調する。例えば1枚のチラシを制作する場合でも、文字の大小やレイアウトを駆使して情報を整理することになる。情報を整理することに長けていれば、その汎用性は高く、様々な仕事で役に立つはずだ。昔、学生から言われた「先生の授業はデザインされてますね」という一言が、とても嬉しかったという。

メディア情報学部の卒業生は、デザイン以外にも映像・音響、アーカイブズをはじめとする様々な道へ進む。専門的でありながら、どの学生にも有用なデザインという技術を教えることで、私たちの背中を押してくれる井上先生。これからもデザインされた授業で、新たな武器をさずけてほしい。

(瀬戸ゼミ4年 小松佑香)

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